だからもうちょっと、兄貴の背中に寄り掛かってていい? きっとすぐに、私が兄貴を支えてみせるから。 兄貴にお世話になった分の何倍もの恩返しをするから―――。 「ね、兄貴―――」 「てんちょー、お電話きてますよ!」 言いかけたところで、店先からバイトの女の子がコードレスホンを持ってやってきた。 「ん?店にじゃなくて俺宛て?」 営業中の店の電話に兄貴個人宛で電話が来るのはめずらしい。 怪訝な顔をしながら兄貴は電話に出た。 「ああ、花火ね。もう少ししたら出ようかと―――え?雨?」