兄貴は魚介類は商店街の外れにある魚屋さんでしか買わない。 はずれと言っても数分の距離だからそんなに時間はかからないはずなんだけど、兄貴の戻りは思った以上に遅かった。 戻るなり、兄貴は私に少し咎めるような調子で言った。 「花珠、本当に多希くんに連絡したんだよね」 「したけど…」 多希の名前が出て、私は緊張を覚えた。