逆光で影になった多希が、ぴくりと一瞬揺れた。 「家の手伝いを優先させるべきだよ。受験勉強は家でもできるじゃない」 「…そんな余裕ない。俺の今の実力知ってるだろ」 「やってみなきゃわかんないよ。結局は自分との戦いだもの。それに…大学は逃げないよ?チャンスはいつだってある。―――でもお父さんは、今が一番大切な時でしょ?」 「…イヤだ」