すかさず聞こえた第一声は、私にも聞こえるくらいの大きな声。 特徴あるこの声は、八百屋の重さんだとすぐ分かった。 内容は聞き取れないけど、矢継ぎ早に早口でしゃべる様子からは、ひどく慌てているのが伝わってくる。 いつもどっしりと構えている重さんらしくない。 どうしたんだろう…。