私の兄は正義のヒーロー

でも、そんなことは知らないわけで。

「あっ!そうそう璃星ちゃんね!ごめんなさいねー最近物忘れが激しくて!ウフフ」

やばそうな雰囲気がぷんぷんした。

私は兄に助けを求めるように、目線を真斗から外した。

だが、兄の姿はなかった。

その様子に気づいたようで

「律汰には着替えにいってもらってるわ。ちとせんもたぶん手伝いじゃないかしら。」

と真斗は言った。

これはチャンスだと思った。

真斗に質問するなら今しかないだろう。