嘘つきは笑わない

いつからだろう。

快斗がこんなに私に思ってもないようなこと言ってくるのは。


あ、あの時からだ。



「まひろ俺のこと嫌い？」



「嫌いなわけない」



快斗はイライラするしうざいけど、私の側にいてくれる。

嫌いになるなんてありえない。

言うと調子にのっていっそううざくなるから言わないけど。


「じゃあ俺のこと好き？」


「好きでもない」




「どうして？俺はこんなに好きなのにさぁ」





だってきっとそれは嘘だから。