「・・・・・・・・・・・・・・その時は笑ってたんだけどね」
晃の話には続きがある様だ。
黙って晃の話に耳を傾ける。
「怒った優衣のお母さんが、一旦優衣のお姉さんを連れて病室を出てった時にさぁ・・・・・・・・・・・・。 優衣、『きっついなぁ』って溜息漏らしてさ」
話しながら晃までもが溜息を吐く。
「自分の母親とお姉ちゃんの関係が拗れたりとか、お姉ちゃんと律が付き合い辛くなるのが嫌なんだろうね、優衣は。 みんなの前では笑ってるけど、『誰も悪くないのにねぇ。 強風に煽られて倒れた、前を走っていた自転車も、ワタシを避けきれなくてワタシを撥ねた車も。 だって、自転車漕いでたワタシが急停車出来なかったんだもん。 車なんか尚更無理だよね。 ワタシの電話をいたずらだと思って切った律だって、全然悪くない。 なのに、なんでワタシは腹を立てているんだろう。 自分が嫌で仕方ない』って辛そうにしてたよ、優衣」
優衣の気持ちを察する事なんて、頭の悪いオレにも容易な事だった。



