「え!?風上仁太を呼び出した!?」

「う、うん...え、まずかった?」


昼休憩、玲が目を見開いて僕を見る。
同じく、絋ちゃん達も驚いているようで。


「いや...強いんすよ?今までの相手より断然!いや、それよりもっと...格段に、強いと思いますよ?」

「...みんなも強いじゃん?」

「いや、俺らで大丈夫っすかねぇ?伊月さんの手も、煩わせるかもしれません」

「...そんなに?」

「噂上、そうですね」


...なんか、一気にやっちゃった感。

不安そうなみんなに、少し悪いことをしたかな。
...でも、多分大丈夫だと思うんだ。

みんな、強いじゃん。
それこそ、普段の僕の何百倍も。
だから、みんななら...。


それに、僕は...カモちゃんのためにしか、頑張れないんだ。
カモちゃんが絡んでなきゃ。
カモちゃんの身に、何かが起こらなきゃ、なぜか力が発揮できないんだ。


「ごめん、みんな」

「い、いや、謝らなくていいっすよ!出来る限り俺ら、やりますし!」


みんながそう言って微笑んでくれる。