それから数日後たった時、ある噂が、色々なところから流れてくるようになった。


「なぁ、聞いたか?燐光高校だろ?」

「あぁ。潰されたらしいな」

「燐光だけじゃねぇよ、慶杯もだ」


その噂の規模は、ありえない速度で増していく。


「礼相もらしいぜ!」

「船杉もだ。ペースヤバすぎんだろ」


どうやら、強い人がどんどん名の知れた高校を倒していっているらしい。


「誕生日迎えて穏やかな毎日だと思ってたのに、なんか慌ただしいですね、伊月さん」


玲は怠そうに欠伸をした。


「んー...僕にはあんまり関係ないと思うしー」

「そんなわけ無いじゃないですか!この頃うちの高校は話題になってきてます。一見弱そうな、最強のトップがいるって」

「え...何、有名になってきちゃってるの?」

「そうですよ!カモさんにバレなきゃ良いですけど」

「...はぁ、そこが一番の問題点だよ」


僕はそう言われて、溜め息を吐いた。