次の日、カモちゃんの声で、目を覚ます。

その瞬間、僕は寂しさから救われる。


「おはよ、伊月」

「んー...おはよぉ、カモちゃん」


まだ眠い...カモちゃんと一緒に寝ちゃいたい。


「ごはん、出来てるよ」

「...はーい」


くっつきそうな目を擦り、僕は起き上がった。

それからいつも通り、一日が始まる。


「ほら、行くよ、伊月!」

「うん!」


カモちゃんの後を追い掛けて、僕は通学路を走った。