誰も……いない……。
いつもなら、雨瀬先輩のお母さんか柚葉ちゃんがいるのに……。
そう思いつつ、私は、雨瀬先輩に近づいていく。
先輩、相変わらず眠ったままだ……。
右手の力が弱まり、鞄が手から離れ、床にドサッと落ちた。
私の両目がじわりと潤む。
合格したら……、先輩、目を覚ますんじゃないかって……、心のどこかで期待してた。
私……、バカだなぁ……。
私は雨瀬先輩の前でしゃがみ込む。
ぽたぽた、と涙が零れ落ちていく。
もう……、先輩が目覚めることは……ないのかな……?
ずっとずっと……、このままなの……?



