ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL


「ちょっと待って下さいね」

 看護師は背中を向けると、PHSをポケットから手に取り、耳に当てる。

「……犬垣今よ」

 みっちゃんはコソッと言う。

 犬垣君はコクンッと頷くと、私が乗った車椅子を動かし、ナースステーションの前を小走りに駆け抜け、エレベーターの前まで行くと、ボタンを押す。

 エレベーターの扉が開くと私を乗せる。

「聞いてみましたが、そんな人いませんね」

「そうですか~。ありがとうございました~」

 みっちゃんはそう言うと、早足でエレベーターまで歩いてくる。

 みっちゃんがエレベーターに乗ると、開くボタンを押して待っていた犬垣君が、閉じるのボタンを押す。

 扉が閉まり、エレベーターが上がっていく。

「ふう、なんとかやり過ごせて良かった~」

「……牛田みるく」

 犬垣君は、ふ、っと笑う。

「何よ~! 文句ある~!?」


 やっぱり、この2人、面白い……。