ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL


 泣いちゃ……だめだ……。

 笑うんだ……。


 私は両目にいっぱい涙を溜め、笑う。

「雨瀬先輩を……どうかっ……幸せに……してあげて……下さいっ……」

 水野さんの両目がますます潤む。

「うさ葉ちゃん……」

 雨瀬先輩の首にSINE《サイン》ソードの先を突き当てている優人君の体が微かに震える。

「花嫁、それって……」

 優人君は剣の先を雨瀬先輩の首に突き当てたまま、嬉しそうに優人君(黒うさぎ)の仲間達がウェディングドレスの上に乗っかったままの私を見る。

「僕を選んでくれるってこと?」

 ぽたっ……。

 堪え切れなくなった涙が2粒頬に伝う。

「…………うんっ…………」

「本当に!? 嬉しいよ、花嫁!」

 優人君はそう言うと、再び雨瀬先輩を見る。

「花嫁は別れて僕と付き合いたいって言ってます。あとは雨瀬先輩だけです。どうしますか?」