「ミーツケタッ」 後ろから気色悪い声が聞こえ、ゾクッとする。 恐る恐る振り返ると、男が立っている。 私は力を振り絞って立ち、本棚から本を数冊抜き取って、男に向かって投げる。 でも、男は動じない。 バサバサッと落ちていく本。 私は一歩ずつ後ろに下がっていく。 ゆっくりと近づいてくる男。 本棚に私の背中が当たる。 男は私の前に立つ。 もう……、逃げられな……。 ――――バンッ! 「きゃっ!!」 男は本棚に黒い手袋で覆われた右手をつく。