男が黒の手袋で覆われた手を伸ばしてきた。
やっ、やだっ……!!
――――ダッ!!
私は本棚と本棚の間を走って逃げる。
男は後ろから追いかけてくる。
私は本棚の間から出ると、右に曲がり、螺旋階段まで走っていく。
後ろをチラッと見ると、男はすぐそこまで来ている。
だめだ……。
2階に行こうと思ったけど、この距離じゃ捕まって階段から引き摺り降ろされちゃう。
私は螺旋階段の前を通って右に曲がり、図書館の出口に向かって走る。
「はぁっ、はぁっ」
私の息が漏れる。
もう少し……。
もう少しで出口が……。
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