「貸せ」
「う、うん」
私はアップルジュースを真壁君に手渡す。
真壁君は、バキッ! と、一発でアップルジュースのふたを開けた。
ええっ!?
ど、どうして、そんな簡単に開くの!?
私の時は全然固くて開かなかったのにっ!!
「ほんと、あんたって人をイラッとさせる程、不器用だよな」
真壁君はそう言って、ふっと馬鹿にしたように笑うと、私にアップルジュースを手渡す。
「あ、ありがとう……。真壁君のクラス(3年D組)もテニスだったの?」
「ああ。で、何悩んでんだよ?」
「え?」
「俺が話しかける前まで、ここでボーッと突っ立ってたじゃねーか」
「そ、それは……」
今日の真壁君、ぐいぐいくるなぁ……。
いつもはそんなに話さないのに……。



