どくん、どくん、と胸がざわめく。 見つかりませんように……。 コツ、コツ、コツ……。 足音が近づいてきた。 「逃ゲテモ無駄ダヨ、花嫁」 気色の悪い声に体の奥から震えが込み上げてくる。 ガシャンッ。 大きな音がし、私はびくつく。 男がレバータイプのノブに手をかけたのが分かった。 ガシャンガシャンッ。 私は両手で頭を抱え込む。 や……。 やめて……。