「待って……!!」
結季さんは雨瀬先輩の服をぎゅっと掴む。
外の歩道を歩いている人や店の中にいるベジタリアンっていうあだ名の教授、学生達の視線が一気に雨瀬先輩達に集まる。
「嫌いでも迷惑がられても構わない……。私……、雨瀬君が好きで好きでどうしようもないのっ……。止まらないの……。諦められないの……。だから……」
「……離せよ」
「雨瀬君、お願い……。私と付き合って……!!」
「無理だって言ってるだろ!! いい加減にしろよ!!」
雨瀬先輩がそう声を荒げて言うと、私のスマホから着信音が聞こえた。
こんな状況でスマホを見るなんて、と思ったけど、着信音が鳴り止まないので私はスマホを見る。
私はゾクッとする。
え……。
黒うさぎ……?
「野山さん、電話出てきたら?」
絵美ちゃんがコソッと言う。
「え、でも……」



