数分後、優人君はピアノを弾くのをやめると私を見る。 「……やっぱり、何かあったんだね」 えっ……。 ドキンドキン、と私の胸が高鳴る。 うぬぼれかもしれないけど、私が落ち込んでると思ってここに連れて来てくれたのかな……? 「それにしても……、うさ、目、真っ赤。うさぎさんみたいだね」 優人君はやわらかな口調でそう言う。 「わわっ、恥ずかしい……」 私は両手で顔を覆う。 「今の曲、なんていう曲?」 「フレデリック・ショパンの別れの曲だよ」 やっぱり、ショパンだったんだ……!