「えっ……家って……」 瀬名君はクスッと笑う。 「冗談だよ」 な、なんだ冗談かぁ……。 びっくりした……。 「保健室に行こう。でも、その前に自転車立ててくるから待ってて」 私がコクン、と頷くと、瀬名君は自転車を立てに行く。 私は地面に転がっている鞄を見る。 鞄から教科書が何冊か飛び出している。 拾わなきゃっ……。 私はぐぐぐ、っと手を伸ばして鞄を手に取った。 ズキッ!と背中が痛む。 「ぅっ……!!」 私は嗚咽(おえつ)しながらも教科書を全部入れて蓋(ふた)をする。