瀬名君の仄(ほの)かな甘い香りが私を包み込む。 私と瀬名君の顔がぐっと近くなり、どきっ! とする。 せっ……と名前を呼ぼうとした時、 ――――パシャッ。 何か音が聞こえたような気がした。 「え?」 「え? って、何? どうかした?」 瀬名君が尋ねる。 「今、音、聞こえなかった?」 「さぁ?」 き、気のせいかな……? 瀬名君はふぅ、と息を吐く。 「さてと、そろそろ保健室行く? それとも……」 私と瀬名君は見つめ合う。 「オレの家に行く?」 ええっ…………!?