〜実里said〜
ーーーガラッ
「実里っ」
「ん、あっ、紅音お帰り」
「あのさ実里、今日放課後にあたしん家来ない?」
「えっ、紅音の家に?」
「うん。じゅ、…お父さんもいいって言ってるから、ね?」
「迷惑じゃない?」
「全っ然!むしろ歓迎しまくりだよ!」
「そう?ならお邪魔するわー」
ーーーーーーー
ーーー放課後…
というわけで、
「…す、凄くない?」
「え?あーうんまぁ、少しびっくりすると思うけどすぐに慣れるよ、ほら早く行こ!」
「あーい」
縦4m横3mの大きな門を潜るとそこで待っていたのは、大勢の厳つい男達。
「「「お嬢っ、お帰りなさい!!」」」
「うわっ!?」
「ただいまー、あっ、こっちは篠原実里、あたしの友達だから」
「篠原さんっすね!ゆっくりしていってください!」
「あ、ど、どうも…」
手厚くもてなされた後、わたしはある部屋へ連れて行かれた。
「純也さん入るよー」
「おぉ紅音か!入れ入れ!」
襖を開け中へ入ると広々とした空間の奥に、胡座をかいて座る和服の男の人と着物がよく似合う綺麗な女の人がいた。
「て、あれ!?」
入った瞬間横から紅音の驚いたような声が聞こえた。
「やっほー紅音ちゃん、元気にしとった?」
「幸乃さんどうしてここにっ!!?」
「ふふっ、久し振りに紅音ちゃんに会いたくなってね、来ちゃったんよ」
「本当に!?嬉しい!!」
まるで姉妹のように、キャッキャと喜ぶ着物の女の人と紅音。
…ていうか何ここ、広すぎ…
思わず生唾を飲んだ。

