「流季、そのくらいにしときな、相手怖がらせてどうすんのさ」
「えへへ〜、ちょっとS心に火が付いちゃって、ごめんね〜」
全く反省していないような態度で謝る園田流季。
「み、実里、大丈夫っ?」
「っ、…ぅん、でもちょっと今日授業出れそうにないわ…」
不良が嫌いなくせに無理して出て来たせいか、顔色がうっすら青く具合が悪いのが分かった。
「取り敢えず保健室行こ、家にはあたしが電話しとくか…」
「ダメッ!!」
あたしの言葉を遮り、首を振りながら慌てて止める実里。
何だろ、こんなに乱した実里見るのは初めてだ…
「家には連絡しないでっ、わたしなら平気、少し寝ればいいだけだしっ…」
「でも…」
「お願い、家だけはッ…」
切羽詰まった実里の声にダメとは言えず、頷いたあたしは実里を支えながら今日を出た。
おかしい、こんなのいつもの強気な実里じゃない…一体何が…

