私は手にとった書類を確認した。


そして大畑さんに背を向け、自分の席に着こうとしたのだが。


「ん?小早川、どうした?」


書類を見て、私は足が動かなくなった。


その書類に書かれていた受取人は


葛城さん。


そして、項目は








結婚お祝い金。



今日は午後から天気が崩れ、雨が降った。


私はその雨音がずっと心の中に響いていた。