ガバッ 「ああ残念、起きちゃった。 昼休みまでよく寝たね。」 「あ…っあ、辻君…」 僕は恐怖にたたき落とされる。 彼こそが、宏樹を上回るイジメのスペシャリストだからだ。 「やめ、て」 「やーだ♪」 こ わ い ダッ 僕は走った。 無我夢中だった。 彼だけには、逆らえない。 だって痛いから。 逆らえば、痛いから。 「鬼ごっこかぁ… ちょっと疲れるけど楽しそー。」