人間の考えそうな────… 『猫、黒猫』 五月蠅い、僕をその名で呼ぶな。 ここにいるときぐらい、人間でいたい。 僕の嫌いな人間でいられる、数少ない場所の一つなのだから。 『タマ、起きろ』 だから嫌だって言ってるだろ 僕はゆっくりこの香りの中で安らぎたいんだ。 『タマ起きろ。 …珍しく爆睡してるな。』 早くどっか行け。 …あれ、この声、まさか……っ、 「寝ながらっていうのもいいかもね」