「それ、俺の番号」
「え」
「基本寝てるから、出ない事の方が多いけど」
「それって、かける意味ないんじゃ…」
「だから、起きたら会いに行ってやるよ」
「……」
「それまで泣かないで待ってろ。んじゃ」
ニヒルに口角を上げると、瞬は今度こそ去って行った。
ぽかんとしたまま、私は瞬の連絡先が入った携帯を見る。
とんでもない事を言われた様な気がするんだけど。
今のは現実?
自分の頬を少しだけ強くつねってみる。
「痛…」
どうやら、夢じゃないみたいだ。
確かに今、頬に痛みを感じた。
そんな古典的な確認をしてしまう程に、さっきの出来事が信じられなかった。
チャイムの音が聞こえたけど、今は行く気になれない。
泣いて、顔も酷いだろうし。
一時間だけ、サボっていいかな。
今は誰かに問い詰められるのが辛い。



