「中、入ろっか」
「うん」
どちらからともなく手を繋ぐと、私と秋人は秋人の部屋へと向かった。
見慣れることはない、ザ・洋室な秋人の部屋。
外とのギャップにここだけどうしたってタイムスリップしたような気がしてしまう。
ガラステーブルの前に座ると、秋人が口を開く。
「愛ちゃん、お腹空いてない?」
「ううん、大丈夫」
「そか。お腹空いたら出前でも頼もう」
「うん」
「……てかさ、一個だけいい?」
「うん? 何?」
テーブルに両肘をつけ、手を組むと顎をその上に乗せながら秋人は聞いてくる。
「愛ちゃんは一瞬も、一秒もシゲのこと好きだとか思った事ない?」
「は?」
急に何を聞いてくるんだ。
思わず素の声が出てしまっただろ。



