「秋人、顔が真っ赤」
「ひゃー。無理無理。見ないで」
「……」
バッと顔を隠す秋人。
反応が完璧乙女なんですけど。
何これ。しかも、なんか可愛い。
きっと私より可愛い。
イラっとする。
「秋人、なんなの」
「なんなのって何」
「なんか、イラっとする」
「えっ」
だから、私は秋人の両頬をつねると軽く引っ張った。
頭にクエスチョンマークを浮かべながら泣きそうな顔をする秋人。
それがおかしくて、笑えたからよしとしよう。
「愛ちゃん、たまにめっちゃ酷いよね」
「別に」
「酷いよ、だから……」
そう言いながら顔を近付けると、ちゅっと軽く私の唇に自分の唇を重ねた。
「これでおあいこ」
「~~~~!!!」
それに今度は私が赤面する番だ。油断も隙もあったもんじゃない。
ぶすって膨れていると、ふふって笑った秋人が私の髪の毛を優しく梳くと言った。
「はあ、愛ちゃんが可愛いから怒りも不安も全部吹っ飛んだ」
「……秋人は私のこともっと信用していいから」
私がそう告げると、秋人は「うん」と小さい声で言いながら頷く。
「もし秋人が心配なら連絡して。そうしたら私はこうして会いに来る。秋人が大丈夫っていうまで何度だって会いに来る。
私は彼女なんだから。だから、一人で抱えこまないでね」
「……愛ちゃん」
秋人は意表を突かれたような顔を見せた後、目を細め本当に優しく微笑んだ。本当に優しく。
頬を緩ませ、私の顔を大きな手で包み込む。その手はあったかい。



