「秋人、今家?」
『え。うん。家にいるよ』
「わかった」
『え?愛ちゃん?』
「それじゃ」
私はぶつっと電話をそこで強制的に終了させた。
それから秋人の着信も、LINEも全て無視。フルシカト。
ただ、私は黙って秋人の家を目指す。
私は秋人の彼女でいいんだって、秋人がちゃんと伝えてくれたんだから。
だから、私も伝えるよ。
私は秋人の家の前まで来ると、はあっと一度息を吐いた。
それから、インターホンをゆっくりと押す。
勝手に入っていいのはわかってた。
だけど、それを今はしたくなかったんだ。
『ハイ』
「秋人。私。愛」
『愛ちゃん!?ちょ、ちょっと待ってて』
それからすぐに秋人が門を開けて、私の前まで走ってきた。
その顔は今にも泣きそうだ。
バカだな。そんな泣きそうな顔なんてしなくていいのに。
私は秋人が好きなのにな。



