「はぁ?お前、ガキの頃からずっと一緒だったのに隠してたんか?」
隼人が直也に信じられないと言う感じでそう言った。
「はい?隼人の言う通り幼い頃からの付き合いなのにわたしにまで隠してたの?」
続いて隼人とほぼ同時にリンが言った。
「まぁまぁ、二人共落ち着いて」
遥が間に入り、悠人は直也に話しの続きを促した。
「ってことはその予知能力で夏喜のことや力の事知ったってことだよな?でもなんでそんな話しを夏喜にわざわざ言う必要があるんだ?話してみろよ」
悠人は疑問を抱き直也を問い詰めた。
「俺のこの力は幼いころにはなかったんだ。高校入学前に同じビジョンの映像が見えた。夢だと思ったが現実となり確信した。あと俺の本来の能力は空間を支配できる能力だ。夏喜に少し似てるが夏喜には劣る力だと思ってる。つまり俺は三重能力者だ」
「………………」
みんなは絶句した。
それもそうだ。二重能力でもびっくりなのに次に出た言葉が更に稀で聞いたこともあまりない三重能力だったから。
あっ!なるほど!さっきの景色がグニャグニャしたのは空間を操ってたんだ!
夏喜は納得したように手をポムッと叩く。
でも二重じゃなく三重とはさすがにおどろいたなぁ~
直也ってすごい力の持ち主なんだぁ!
みんなが絶句してる中、夏喜は妙に冷静だった。
無理もない。
夏喜は昔から能力はなく昨日自分に力があることを知ったばかりなのだから。

