天然×鈍感

上級生?の彼に引っ張られ、保健室に来た。

上級生は、授業中らしく、廊下では誰もすれ違わなかった。

靴を脱いで、部屋に入る。

「…あの」

「ん?」

「えっと、手は…」

あたしは、そう言って、ずっと握りっぱなしだった手を見つめる。

嬉しいけど、恥ずかしくって、顔が赤くなり俯く。

あたしの様子を見て、彼も顔を蛸のように赤くして、すぐに離す。

「わっ、わりぃ!」

そう言って、顔をそむく。