後ろから私のおなかに回ってきた細くて、力強い腕。 「………お、オオカミく…」 「ばかかお前は!」 「離し…」 あ…足が浮いてるよ……。 な、何で片手で人を支えられるの…。 ああ、こういう所も“男の人”なんだ。 好きが増した私の気持ち。 「暴れるな、今おろすから」 言わないと。 「助けてくれてありがとう」って。