「…勝手に私に近づかないとか決めないでよ!……オオカミくんのバカ!」 最後に私はそう言ってその場から逃げようとした。 「おいウサギ!!」 そんな声も無視して。 「バカって……」 後ろから、オオカミくんの足音が聞こえる。 追いかけてきてる……? 私は振り向かないで全力で走った。 ……どこに逃げようとしてるんだろ、私。 その時だった。