天然ウサギと恋するオオカミ
















「…守って、あげたんですか?」


「ん?あー、そーなんのかな。
守ったつもりはねぇけど」



ポリポリと頭をかくオオカミくん。




「コソコソしてんの、ムカつくんだよな」




…もしかして、オオカミくんのケンカ事のいろいろな問題は……


みんなの誤解だったんじゃ……。




「…ま、ケンカは好きだけど」




……やっぱり、今のはナシで。




「…ここ、血、出てます」



私は、ポケットから一枚のバンソーコーを取り出し、オオカミくんに差し出した。



だけど…




「…ダメ」


「え?」


「お前の手はきれーだから、俺なんかの為に汚しちゃダメだよ」




え………。