「いや…あのっ、」
「いいね…俺、オオカミか。
ウサギに呼ばれんの、悪くねぇな」
そうやって笑って、私のほっぺをなでるオオカミくん。
びっくりして、体がはねてしまう。
「…悪い、俺怖いよな」
苦笑いしながら私から手を離す。
その綺麗な横顔に、思わず見とれてしまう。
「…ケンカ…」
「ん?」
「ケンカ…したんじゃ、ないんですか?」
「あぁ、したよ。ついさっきな」
やっぱり……!!
オオカミくんのせいで花壇が…!
「五人して中学生いじめてたんだよ。
タチわりぃよな。ああいうの嫌いだ」
……いじめてた?
五人で…中学生を?
