「俺です!覚えてますか!?」 「あ?誰だよお前」 「宇佐美霧斗です!!あの、殴られてるところ助けてもらった……」 殴られてるところ助けてもらった? いつ? 霧斗の顔には、かすり傷程度しかないけど…。 「宇佐美って………」 オオカミくんが驚いた顔をして私を見た。 「…私の、弟」 「……まじか」 「覚えてないっすか?先輩の学校の花壇の所で数人に殴られてたところ、 守ってくれたじゃないすか!」 霧斗の言葉で、私の脳内で何かが浮かんだ。