ごめんね……お花たち…。
「…なに、お前」
ひっ!!
すぐ泣く女だって、イライラさせてしまった!?
しかも……私、この人花壇から落っことしちゃったんだ!
「ごめんなさいっ!死んでお詫びしますぅー!!」
「…めっちゃ可愛いんだけど」
「………はい?」
私の目の前にしゃがみ込みして、私の顔を見る…オオカミくん。
読み方は“ろう”だけど、私は密かに“オオカミ”って呼んでる。
だって、本当にオオカミみたいなんだもん……。
こんなこと、本人に言ってしまったら瞬殺だ…。
茶色がかかった髪の毛、オオカミの牙のような八重歯。
目にかかっている前髪の隙間からはくっきり二重で切れ長の目に、吸い込まれるような瞳。
高い鼻に、スラッとしてる手足に、小さい顔がよく目立つ長身。
……モデルさんじゃないですか。
