天然ウサギと恋するオオカミ










…どうやって頼んだんだろう…。


殴ったりとかは……してないよね?




「……ウサギ…俺が後ろじゃイヤか?」



私は首を横に振った。




「……イヤ、じゃない」




小声でそうつぶやくように返したけど、オオカミくんには聞こえたかな。




「…そっか」



その声を最後に、会話が終わった。



……オオカミくんが嬉しそうに




「放課後、デートだな」




なんて言ったことも知らずに。