グチャグチャになったあのお花…捨てなきゃいけないと思うと憂鬱だ……。
「はい、どーぞ」
お姉ちゃんがテーブルに朝ご飯を置いた。
…とにかく、今日は学校早めに行って、早くお花の手入れしてあげないと!
「いただきます!」
私は手を合わせ、お姉ちゃんのおいしい朝ご飯を口に運んだ。
「あ、そう言えばさぁ、桃、霧斗しらない?」
「霧斗?」
霧斗‥キリト‥は、私の弟。
中学3年。
「帰ってきてないの?また無断外泊じゃない?」
霧斗は結構ヤンチャで、結構ケンカとかもしてくる。
無断外泊も多い。
一週間帰ってこなかったことも。
いい子、なんだけど。
「そうかな?連絡もないし……。
とりあえず明日まで待って、
帰ってこなかったら警察行きましょう。
もう二週間になるし…
ったく、霧斗ったら………」
「そうだね~…」
そんな会話をして、家を出た。