「やだぁー! いきたくなぁいのー!」

「こらっ! ちゃんと小学校行かなきゃだめでしょ?」



 入学式が終わった、その翌日。



 小学一年生になった当時の私、山川美希は駄々をこねて泣いていた。



 初めて自分の足で向かう小学校。
 とてもじゃないけど、私は嫌で嫌で仕方がなかった。


 お母さんとも離れたくなかったし。


 お母さんは困った顔をしてぐいぐいと私の手を引っ張った。