竜希side

「なぁ竜希。お前らやっぱ付き合ってんの?」

昼休み、いつものように体育館に行くと悠陽が聞いてきた。


「さっき付き合い始めた。」

「そうか。おめでと」

「ん。どーも」

春光と、ニコニコしながら話してる華琉をみて、ムカついた。


いままでは幼なじみの華琉をとられるからだと思ってたけど、恋だと気づいた。


どうやら俺は、ずっと華琉のことが好きだったみたいだ。


《幼なじみ》って決めつけて、恋愛対象としてみてはいけない気がしてた。


でも、華琉と俺は家族じゃない。


華琉は女の子なんだ。


世界で1人の俺の大切な女の子。


絶対離したくない大切な存在。


俺は気づかないうちに、西野華琉に恋してたみたいだ。


自分の気持ちに気づいたからには、本気で手に入れる。


でも、華琉の気持ちがわからない。


こんな弱気な俺って初めてかもな!


それぐらい華琉が好きなんだ。