花凛の家の前でバイバイして、千歳と二人で茜色に染まる道を歩いていく。
花凛の隣の家である海の家を見ると、そこの電気は付いていた。
海どうしたんだろう?風邪かな?
明日お見舞いに行ってあげよーっと。
「ねぇ千歳、今年のキャンプは四人で行くのかなぁ?」
「どうだろうなー。お母さんたちは行かないにしても、俺らは一緒に行こうな!」
「うん!楽しみっ」
年に一度、千歳の家族と私の家族で行く毎年恒例のキャンプ。
今年はどこに行くんだろう。
楽しみだなぁ。
私の頭の中に描かれているのは、いつだって明るく楽しい未来だった。
ーーーーそして、事件は起こった。

