住宅街を通り過ぎ細道を真っ直ぐ進んでいくと、段々と見えてくる緑の景色。



「ついたっ」

「ここ…公園?」

「そうだよ!綺麗な公園でしょーっ」



千歳の手を引っ張りさらに奥へとと進んでいく。



「花凛(かりん)っ! 海(かい)ー!」

「あっ月ちゃ〜ん」



名前を呼ぶとふわり、と艶のある黒色の髪の毛を揺らしながら振り返る彼女は、私と同い年なのにすごく大人っぽいなって思う。


笑うった顔がすごくキレイで、お姉さんみたい。



「月! ソイツが千歳ってヤツ?」


海が千歳を指差しながら少し乱暴な口調で聞く。すかさず花凛が注意。


「海っ、人のこと指差しちゃダメだよ」

「そうだよダメだよー」

「うるせーなっ。千歳、よろしくな!」


海がニカッと笑うと、千歳も嬉しそうに笑った。


「よろしくっ海!」