僕を更に苦しめた事は、夢精があった後の二三日間は“本物”の射精衝動、つまりライターの助けで絶った欲求が、俄に高まるのでした。云いましたように、夢精が起こるのは決まって疲労の溜まった状態で就眠する時でしたから、疲れる事を避けて短い昼寝を取る習慣を付けました。授業と授業の合間に寮へ戻って、十五分か二十分、横になるのです。これは単純ながら効果的な対処法でした。五回目の射精は無かったと思います。