「実は、今そこのビルであるイメージビデオの撮影をしておりまして…。」
「イメージ、ビデオ…。」
晴之と出会う前の私ならこの時点で怪しいと気付いていたと思う。
何より、夜に1人で出歩く事もなかった。
けれど、この日の私の精神状態は完全に崩壊していた事で、誰かに傍にいて欲しい気持ちが溢れ出し、思わず話を聞いてしまった。
「ちょっと、カメラの前で体を見せて頂くだけなんです。もちろん報酬もありますので。」
報酬なんてどうでもいい。
今の私を救ってくれるならそれでいい。
晴之を忘れる事が出来るのならそれでいい…。

