アイドルよりカッコいいアイドルみたいな男の子だから、理想を重ねちゃうのはわからないでもない。
キヨ君はそれだけの素質を持ってるから。
「憧れとモテるのは全然違うし、俺実は告白されたことってないよ? 一度冷たくしたら『そんな対応、王子様じゃない!』って泣きながら言われて。あれはさすがの俺も傷付いたなー。俺に理想を求められても困るし」
「……そっかぁ。キヨ君にも色々悩みがあるんだね。でも、わたしはキヨ君の中身を知ってるから」
本当は優しい人なんだって知ってる。
理想を追い求めるだけじゃなくて、中身を見てくれる女の子はきっといるはず。
寂しそうな顔を見ていると、なんだかわたしまで苦しくて。
そんな顔をしないでほしい。
「俺の中身なんて大したことないよ」
「そんなことない。キヨ君は、わたしを助けてくれたじゃん。すごく嬉しかったんだよ? そういう優しいところを見てくれる子は、この先絶対いるから」
だから、そんな顔をしないでよ。
気付くとキヨ君の手を無意識にギュッと握って励ましているわたしがいた。



