「マジでついてないよね、海斗は。ドンマイ」
「だろー? キヨだけだな、俺を慰めてくれるのは。いい奴だよ、お前は」
「それ、慰めてるって言わねーから」
「そうだそうだ。せっかくこれからカラオケ行くっつーのに」
バタバタと慌ただしく下りてきて、靴箱のドアを開ける音が響く。
——ドキドキ
海斗っていう名前と、聞き覚えのある声。
高野、くんだ……。
ど、どうしよう。
って、どうしようもないんだけど。
高野くんを含む男子四人が、どうやら一緒にいるらしい。
手紙……手紙。
もし、今見つかったら……。
「あれ? お前の靴箱、なんか入ってんじゃん」
——ドキッ
ま、まずい。
よりによって、友達といる時に……。
「つーか、手紙じゃね?」
わわ、どうしよう……。