俺の方が、好きだけど。



「わたしが好きなのは……キヨ君だから」



はっきりそう口にした瞬間、顔から火が出たみたいにボッと熱くなった。


こんなにはっきり口にしたのは初めてだから、かなり照れくさい。



「キ、キヨ君……?」



大きく目を見開いたまま、フリーズしているのか固まるキヨ君。


わたしはそっと手を伸ばして、キヨ君の手を掴んだ。



「花梨ちゃんが……俺を好き?うそ、だろ」



うわごとのように言うキヨ君は、動揺しているのか目をあちこちに泳がせている。



「う、うそじゃないよ! わたし、もうずいぶん前からキヨ君だけが好きだもん」



ギュッと手を握る。


わたしの想いが、どうか——。


キヨ君に届きますようにと願いを込めて。