「泣かないでよ。わたしは無事だったんだしさ!」
同じようにしゃがむと、寧々の肩に優しく手を置く。
顔を上げた寧々の涙に濡れた瞳が、怯えたようにわたしを捉える。
汗びっしょりで、さらには浴衣も少し着崩れていた。
わたしを探すために、走り回ってくれたの?
「お、怒って……ないの?」
嗚咽を漏らしながら寧々が言う。
「怒ってるけど、無事だったわけだし。気にしてないよ」
なんていうのは半分ウソ。
本当はものすごく怖かったし気にもしてる。
だけど、反省しているであろう寧々をこれ以上追い込みたくないのも事実だった。
「ごめん……なさい。あたしのせいで……花梨を傷付けた。ヨリ君から電話をもらって……全部聞いたの」
「え?」
ヨリ、君……?
「花梨がコウ君に拉致されてピンチだから……助けに行ってやれって。拉致された理由聞いて、テンパッて。気付いたら海斗に助けを求めてた……」



